2025年度当初予算
790万円
2024年度執行: 800万円
事業の目的・概要
事業の目的
・現行の港湾の施設の技術上の基準・同解説(以下、港湾基準)においては、作業に対する構造物の安定性能の確保のため、構造物に付与すべき性能(以下、安全性余裕)が設定されているが、一般に同種の構造物であれば同一値が一律適用されるため、将来気候に対する波浪等の設計条件が厳しくなる場合、多数の既存の港湾構造物が技術基準上の性能を満足しなくなることが懸念される。本来は構造物の機能に応じて、メリハリをつけた安全性の設定を行う枠組みが必要であること、技術基準の国際的な動向として、リスク概念に基づく意思決定手法が推奨されていることから、本研究では、リスク概念に基づく港湾構造物の安全性余裕の設定手法について港湾基準等へ反映し、効率的な施設整備に寄与することを目的とする。
現状・課題
・IPCC第6次評価報告書(AR6 WG1)において、世界平均海面の変化が指摘され、気象庁による「日本の気候変動2020」においても、日本沿岸の平均海面水位は全球気温の2℃上昇シナリオでは約40cm、4℃上昇シナリオでは約70cmの上昇量とされている。なお、港湾の防波堤に用いる設計波(50年確率波)は、4℃上昇シナリオでは現在と比べて9%程度増大するという算定結果もある。/・気候変動下における港湾施設に対する設計条件(波浪・潮位など)は、より厳しくなることが想定され、将来気候に対する波浪等の設計条件が厳しくなる場合、多数の既存の港湾構造物が、同時多発的に技術基準上の性能を満足しなくなることが懸念される。
事業の概要
・気候変動に伴う波浪等の設計条件が将来的に厳しくなることが想定される中、構造物に付与すべき性能(以下、安全性余裕)は、一律設定ではなくメリハリをつけた設定を行うことが望ましいと考えている。本研究は、港湾構造物の重要性を評価した上で、その安全性余裕をリスク概念に基づいて差別化する技術基準上の枠組みの構築を目指すものである。/研究対象は、同一港湾内において長い延長を有する防波堤とし、港湾機能低下に着目した防波堤各区間の重要性の検討、および防波堤の安定性評価における信頼性解析手法の開発を行った上で、防波堤の安全性余裕に関する設定手法を検討する。
予算・執行の年度推移
| 年度 | 当初予算 | 執行額 |
|---|---|---|
| 2025年度(当年度) | 790万円 | - |
| 2024年度 | 800万円 | 800万円 |
| 2023年度 | - | - |
執行率は当初予算ではなく、歳出予算現額合計を分母として算出しています。
2024年度実績支出先・契約情報
お金の流れ(ノード図)
支出先詳細
直接ブロック A株式会社アルファ水工コンサルタンツ
780万円
港湾機能低下に着目した防波堤の各区間に関する相対的重要性の把握等
株式会社アルファ水工コンサルタンツ
点検・評価コメント
行政事業レビュー推進チームの所見
研究成果であるリスク概念に基づく港湾構造物(防波堤)の安全性余裕の差別化手法の提案が、効率的な施設整備に寄与する実効性のあるものになるよう努めるべき。
事業所管部局による点検・改善
外部有識者による評価委員会において、「必要性(科学的・技術的意義、社会的・経済的意義、目的の妥当性等)」、「効率性(計画・実施体制の妥当性等)」、「有効性(新しい知の創出への貢献、社会・経済への貢献、人材の教育等)」に関する「事前評価」を受けている。本事業は、外部有識者による「事前評価」において、国総研が実施すべき課題であると評価された。
改善の方向性
事業終了後には、外部有識者による「事後評価」を受ける事としている。
外部有識者による点検
とても重要な研究であると思う.しかし,「設定手法の検討数」を成果指標とするのは無理があるのではないか.「検討数」が何を意味するのかや,数の数え方が恣意的に運用することができてしまう懸念がある(客観性が乏しい).また,外部有識者による「事前評価」において、国総研が実施すべき課題であると評価された,とあるが,アルファ水工コンサルタンツへ研究の一部(ブシネスクモデルによる港内静穏度解析)を委託しており,これが研究全体の核心部分なのか,それとも基礎資料に相当するかを素人の私には理解できない.そのため,国総研が研究全体でどのように関与しているのか,資料からは伝わってこなかった
所見を踏まえた改善点・反映状況
前回の所見を踏まえ、港湾構造物の安全性評価における信頼性解析手法を開発するのに必要となる設定手法の検討数をアウトカムの活動指標としたが、本来意図するところとしては、港湾技術基準への反映であるため、今回の所見を踏まえ、「評価手法の開発」に変更。なお、委託業務はデータ解析作業のみ目的としており、国総研は具体的な検討プロセスについて取りまとめを行っている。また、事業の成果を有効に活用するため、学会等での発表や事業の成果を活用する関係者との議論を通じて、実効性のあるものになるよう努める。
成果指標・目標値・実績値
リスク概念に基づく港湾構造物の安全性余裕を設定することにより、効率的な港湾施設整備が可能となることから、港湾の施設の技術上の基準・同解説等の技術基準類に反映する。
測定指標:安全性余裕のリスク概念に基づく評価手法の開発[単位: 式]
年度別データを表示(2026〜2026年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2026年度 | 1.0 | - | - |
港湾施設の重要性を勘案したリスク概念の港湾技術基準への導入に関する研究を行い、論文等の発表を行う。
測定指標:リスク概念に基づく港湾構造物の安全性余裕の差別化手法に関連する対外発表数[単位: 件]
年度別データを表示(2024〜2026年度)
| 年度 | 目標値 | 実績値 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2024年度 | 1.0 | 1.0 | 100.0 |
| 2025年度 | 1.0 | - | - |
| 2026年度 | 1.0 | - | - |
※ アクティビティ(活動の記述)1件は省略しています
費目・使途の内訳(補足情報)
費目・使途はCSV5-3由来の補足情報です。金額は契約内の支出の内訳であり、上記の2024年度執行額(CSV2)とは集計対象・範囲が異なります。事業全体の執行額の計算には使用しないでください。
株式会社アルファ水工コンサルタンツ
防波堤の消失区間を考慮したブシネスクモデルによる港内静穏度解析業務
780万円1費目 ▾
株式会社アルファ水工コンサルタンツ
防波堤の消失区間を考慮したブシネスクモデルによる港内静穏度解析業務
| 費目 | 金額 |
|---|---|
| 委託費 | 780万円 |
この事業についての議論
すべて見るデータ注記
本データは内閣府「行政事業レビュー」公開CSVから抽出・整理したものです。 金額は記載値(円)を百万円に換算して表示しています。支出先情報は主に2024年度実績支出として表示し、上位30件を表示しています。